今日の雑文

ボーカロイドの声を初めて聞いたのはMEIKOだったような記憶です。それは「PC6601とどれだけ違うのさ?」てな印象であって、初音ミクムーブメントにも最初は冷笑的でした。

潮目が変わったのはニコニコ動画でHM-NETWORKを観てからで、シンセサイザーのように歌うミクにぐっときたというか「その手があったか」と感心したというか。思えば小室系と呼ばれた歌手はアタックの強い声質で楽器のように歌う人が多かった。ともちゃん、チャンプチャンプ。

んで、完全にガツンとやられたのはHMO動画を発見したときですね、やっぱり。僕らはボーカルを音源として扱えるようになったんだと気づいて愕然とした。YMOは人間が超絶的テクニックで機械的に演奏するという、日本的職人芸っつーか、ある意味悪いジョークっつーかだと理解してたんだけど、30年経ってアマチュアの僕らがそれをデジタル完結させた作品を作れるようになったんだねえ。ボーカルをシンセサイズするってすごいことなんだよね、うん。

ミクの歌声を聴いてると、車は空を飛んでないけどマザーコンピューターが社会を管理してないけど宇宙世紀も始まってないけど、それでも21世紀に僕はいるんだなと実感します。今は85年くらいに夢想してた未来世紀なんだね、うん。

ネット界隈で同様な感想を見かけるので、僕も雑感をメモ。ミクの歌声はおっさんを救う力に満ちています。なんだか泣きそうになるくらいに。