YOU ARE THE ONE

 僕は2007年末からHM-Networkタグをヲチしてきたのであります。言葉を作ったのは僕ではないけれど、ニコニコ大百科に項目を作ったのは僕です。(参考) ミクさんが歌うTM Networkに魅せられての1年でした。だから、ちょっと古参気取りで文章をものしてみます。

 TAKE3240さんが細々とカバー曲を発表していた頃からすると隔世の感ですね。"タグ HM-Networkが登録されている動画の検索結果:247件"ですか、そうですか。こんなに盛況なタグになるとは想像してませんでした。TMカバーを探してHM-Networkタグを付けて周ってた頃が遠い昔のようです。ついには上記のような動画まで投稿されるようになるとはねえ。感慨深い。でも、変わっちまった風景にちょっとため息。

 12/27のエントリのちょっと続きになるんですが、今のボカロ界隈の主流はDTMerなんですよね。彼らは承認欲求が強いから、言動だの振る舞いだのに少し辟易します。ライブという場が無いからネットで認めてもらおうと言う気持ちが強くなるのかなあ。彼らがHM-Networkタグに押し寄せてきたのは去年のGWくらいでしたか。JASRACとニコ動が契約をしてカバーが合法になってから潮目が変わったような記憶です。

 DTMerにとって初音ミクは音源でしかないんですよねえ。だから、Vocaloidを使ってない動画でも平気でHM-Networkってタグを付けるんでしょうなあ。音楽をしてるんであって、初音ミクに歌わせることには大して拘りがないんだろうからしょうがないけど。それにしても、歌ってみたとか演奏してみたとかでこのタグが使われるときが来るとは思わなかった。制作集団としてのHM-Networkって何? そんな名前使わないで、にゃっぽんで閉じこもって活動してくれと思います。

 あと、オリジナルへの愛が感じられないのも嫌ですね。上記の「YOU ARE THE ONE」も小室先生への愛は感じますが、曲そのものへの愛は感じられない。そういうものよりもP名だとかが前に出て気持ち悪い。二次創作ってオリジナルへの愛があるかどうかって何となくわかっちゃうじゃないですか。お祭りだからここに来ましたってのも薄っすらとわかっちゃうんで怖いもんだなと思います。

 …なんてね。実際のところ、ボカロ界隈の”初音ミクというキャラの時代から作者の時代へ”って流れにHM-Networkタグも乗っかってるだけなんだと思います。僕なんかはボカロ廃人だからミクさんが歌ってくれるだけで満足だけど、普通の人はもはやそれだけじゃ満足できないですもんね。曲がアレンジされてないと聞かれもしない昨今のボカロ界隈の状況は理解してます。僕の位置ってインディーズ時代を支えたファンみたいですよね(笑) こういうのみっともないよな。

 DTMerの承認欲求も悪いことばかりじゃないですしね。やはり欲は向上心を生み出しますし、DTMerの持ってる音楽スキルは魅力です。僕だって聞く専門の時は神調教で神アレンジ・神カラオケの動画がみたいですもん。だから、FANKSと消しゴムだけが集っていた去年と変わってしまった状況に残念な気持ちはありますが、今のままお祭りが続いて欲しいなと言うのも正直なところです。

 願わくはもっとマイナーな曲もやってくれないかなあというところですね。再生数が伸びなくて労力に合わないとは思いますが、「青空が降る少年」のボカロカバーを誰かやってくれたら全俺が泣く。ゲームバージョンのアレンジだったら号泣。まあ、頑張ってスキルを積んで自分でやるしかないかなあ。