古オタ問答


「若いオタって3次元が好きだよね」
「ん?」
「なんかね、最近、そう感じることが多くて」
「オタって非存在を愛する人間だろ?」
「そうだね」
「非存在とは意味が二つ考えられると思うんだ」
「つまり?」
「存在し得ないと今存在しないに」
「なるほど」
「僕達オタは存在しえないものを愛してきたわけだ」
「空想の美少女とかだね」
「この世にはいないものを全力で愛してこそオタだったわけだな」
「『非存在を存在と認識して、存在への愛を非存在に対して注ぐ』か」
「でも、今のオタは未来志向なんじゃないかな」
「ふーむ」
「いないのは現在であって、未来には存在すると考えるんじゃないかな」
「ほお。僕らはマルチは未来にも存在しないと考えていたわけだけども」
「彼らは未来には存在すると思ってるんだよ」
「つまりは4次元志向ってことか」
「僕らは二次元志向だからね」
「そりゃ考えがあわないよな」
「ま、美少女ロボットなんてのが開発されるご時勢だしね」
「僕達が古いのか」
「しょうがないね」
「しょうがないな」