話し癖


 職場の新人が「これは哲斎さんでよろしかったでしょうか?」とか言いながら、郵便物を持ってくるのです。部課名宛てのみならず、個人宛のものも。僕は「ファミレスみてえだなあ」と思いながらそれを受け取るのです。バイト言葉って言うのかな、そういうのを使う人が仕事場に来るようになったんだねえ。

 さりとて、僕にもオフィシャルな場における話し癖は多々あるのでして、その一番は「ノホウ」ですかね。いやいや、「消防署の方から来ました」などと言いつつ個人宅を訪問する仕事をしてるわけではないのですよ。気を抜いてると、何かを受け取るときに「書類の方、確認させていただきます」なんて言っちゃう。間延びした表現になるから気をつけてるんだけど、つい言っちゃったりするんだよね。

 まあ、どこぞの国語学者も言ってたけど、対象をはっきりとは指し示さないのが、日本人的なあり方であるのですけれども。外来の人に「会議室はどちらですか?」と尋ねられたら、「あちらです」と言いながら手のひら全体で方向を示すもんね。人差し指でビシッと指すのはどうも無作法な感じがしますね。

 ただ、こういうのも年代でのあり方なのかもしれず、先日の国会で小泉進次郎蓮舫に「人を指でさすのはおやめなさい」と窘められたりしてましたね。下の世代ではビシッと指すのが常識なのかもしれん。個人的にはそういう所作は少年漫画の登場人物っぽいというか、幼稚な感じを受けるけどね。人をどうしても指さねばならぬ時は、手のひらを上に向けた状態で「そちら」とかぼかしつつ言うのが自分の所作かなとは思う。

 ちと話題が脱線してしまったけど、ビジネスタイムにおいては気を配りながら言葉を使ってるんで、オフタイムはいい加減な文章を書いてストレス発散を図っておるのです、とかとかみたいな感じが気がするように思ったりなんかしていますのです。悪文なのはわざとです。仕様なのです。

 …て言う言い訳を下記の診断結果を見て考えた。

tess_toyamaが2010年で一番つぶやいた文字は「気」。143文字つぶやいてます。
そんなあなたの2011年は、気持ちが不安定になりがちです。人に当たらないよう注意しましょう。http://bit.ly/ynhito

 ツイッターでつぶやくと、いつも最後に「気がする」って書いちゃうもんなあ。「気がする」が重なりそうになると「感じる」を使うから、それが9位に。小心者なんで、断定は避けてぼやかして曖昧な境地で生きていたいという現われか。

 ちなみに使用文字の2位が思、以下、分・俺・読・聞・習・自・感・練の順でした。練習の字が入ってるあたりに、ピアノの練習を少しは頑張った自分が見えるような感じですね。「あたり」とか「感じ」とか最後までぼやかした表現ですが、これは謙遜なのであって、自分で自分を多少は褒めてあげてもいいかなっていう今年でありますよ。うん、俺、頑張ってる頑張ってる。