粉食


 mixiに「粉食友の会」というコミュがありましてですね、僕はそこに所属しているのです。パン作りに熱中した時期が僕にもありました…。いや、今も興味はあるんですが、ピアノに時間を食われて、なかなかに他のことまでは手が回らないですね。

 さて、そのコミュ名なのですが、僕は「コナショクトモノカイ」と発音しています。あいや、待たれい。「フンショクトモノカイ」と読むべきであるのは僕もわかってるのです。でもねえ、職業柄なのか「フンショク」っていうと決算にお化粧するほうの「粉飾」を思い出しちゃうんだよね。「フンショクトモノカイ」は知人で寄り集まって、簿外債務をどこへ飛ばすか相談してるようなイメージ。なので、口頭では「コナショク」で通しているのですよ。

 日本語には同音異義語が多いのでして、マギレを避けるための発音って多々ありますよね。化学をバケガクと言うとか。市道をイチドウと言うとか。こういうのは仕事において使うことが多くて、僕の職場では者をシャ・物をブツと言い分けたりしてます。ジャーゴンの類ですかね。バケガクであれば一般にも広まってはいますけれども。

 昨日の日記に、まいぽんさんが前の職場で10mを「じゅうみり」では無く「とおみり」といっていたとコメントしてくれましたが、これもマギレを避けるための便法でしょうか。20の「ニ」を聞き漏らして10と勘違いしてしまうということは良くおきるので、10を明確にするためかな。「ニ」は聞こえづらいんだよね。商売屋では2個を「リャンコ」と言ったりしますね。大工さんは20を「ふたとお」と言うとか。

 ただし、これはもう便宜的な発音なのでして、例えば私道がシドウであることは誰でもわかっていますね。本を読んでて、ワタクシドウと音読はしない。粉食はフンショクです。IMEだって、コナショクと入力したら変換してくれないですもん。正しい日本語は一応は頭においておかないと。

 なのだけれど、食育ヒョーロンカなんて自称する人がテレビで出てきて喋ってるのを聞くと、コナショクコナショクと言ってるような…? 柔らかいものばかり食べさせるのは止めましょうという趣旨のことを語ってるんだから、これは粉食のことなのでしょう。やはりマギレを避けるためなのかな。箱根の向こうの蛮地にはコナモノ文化とやらがあるそうだから、それに引っ張られた発音なのかな。どうなんだろう。

 テレビの影響力ってすごいから、10年もしたら日本人のほとんどは「コナショク」と発音するようになるのかもですねえ。皆さんはどっちで発音します? フンショク? コナショク?